忍者ブログ

UML(統一モデリング言語)

統一モデリング言語であるUMLについて

UML

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

UML

オブジェクト指向にてシステム設計をする時に用いられる記法に、UMLというものがあります。UMLというのは、Unified(統一)Modeling Language(モデリング言語)の頭文字です。
オブジェクト指向システム設計というのは、オブジェクトというデータとコードのセットを基本要素としてシステムを設計する考え方です。それまでのシステム設計は、情報と処理手順を別にして考えていましたが、オブジェクト指向ではデータ(情報)とコード(処理手順:メソッド)をひとまとめにして考えます。

オブジェクト指向

オブジェクト指向は、1994年頃にラショナル・ソフトウェアという会社でスタートします。ジェームズ・ランボーがオブジェクトモデル化技法を、グラディ・ブーチがオブジェクト指向設計であるブーチ法を生み出し、二人は共同でその技法を統一することとしますが、そこにオブジェクト指向ソフトウェア工学の開発者であるイヴァー・ヤコブソンが加わることになります。彼ら3人は、スリーアミーゴスと呼ばれます。
当時、数多くのモデリング言語が存在していましたが、オブジェクト技術の普及を促すため、スリーアミーゴスが行なっていた技法統一作業を統一モデリング言語として統合することとなり、これがUML誕生の契機となります。1996年にUMLパートナーズという国際コンソーシアムが結成され、統一モデリング言語(UML)の仕様が完成し、UML1.0仕様ドラフト版が提案されます。仕様の策定・改訂は業界団体のOMG(Object Management Group)が行なうこととなり、1997年に正式版としてUML1.1が公開され、2005年には改善版としてUML2.0が完成し、モデリング言語として広く採用されるようになります。

UML図一覧

UMLは、システムの構造や仕様を図によって表現することを目的とした表記法で、構造図と振る舞い図の2種類が用意されています。

構造図というのはシステムの構造を示すもので、クラス図・オブジェクト図・コンポーネント図・パッケージ図・配置図・複合構造図があります。

振る舞い図はシステムの動作や変化といった振る舞いを示すもので、アクティビティ図・ユースケース図・ステートマシン図、そして相互作用図がありますが、相互作用図は、シーケンス図・コミュニケーション図・タイミング図・相互作用概要図に分かれます。

構造図

・オブジェクト図
 実体(オブジェクト)の状態を表現
 クラス図の作成や検証に用いられる
・クラス図
 クラスの構造を属性や操作とともに表現
 クラス間の関連を表し、システム構造を明らかにする
・パッケージ図
 クラスなどをグループ化したもの
 システムの階層構造を表現
・コンポーネント図
 システムの物理的な構成を表現
・配置図
 コンポーネントの関係性を表現
 システム実行時の構成や配分を可視化
・複合構造図
 クラスやコンポーネントの構造を表現

振る舞い図

・ユースケース図
 システム利用者の要求を表現
 システムが実現すべき役割を明らかにする
・アクティビティ図
 処理の流れや制御など、実行手順を表現
 フローチャートのUML版
・ステートマシン図
 オブジェクト(クラス)の状態遷移を表現
相互作用図
 オブジェクト間のメッセージを表現
 次の4図が用意されています
・シーケンス図
 メッセージを時系列で表現
 時間に沿ったオブジェクト間の関連を表す
・コミュニケーション図
 クラスやオブジェクトの関連と応答を表現
 (UML1.0の時のコラボレーション図)
・タイミング図
 クラスやオブジェクトの状態を時系列で表現
 状態遷移のタイミングとメッセージを視覚化
・相互作用概要図
 相互作用図の関係性を表現
 
記事のトップへ戻る

PR

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

プロフィール

HN:
af0
性別:
非公開

カテゴリー

最新記事